クアトロガッツの革の旅「栃木レザーができるまで LEATHER TRIP IN TOCHIGI LEATHER」(10) 染める

厚みを整えられた素上げの革をタイコで再度鞣して柔らかさを調節し、タイコの中で色を染め上げていきます。ベジタブルタンニンベースの革は色がのりやすいのが特徴です。

「ドラムという機械を使って、革下地の色をつける工程。大量の水を使いながら、青や赤。勿論、黒や茶にもしていきます。
最近は、様々な色の注文があり職人も苦労しながら、新たな色へのチャレンジを楽しんでおります。回す時間や染料などを入れるタイミングがとても重要な事柄です。」

ドラムの前には染料を入れた容器が置かれ、スタッフが時間やタイミングなど、様子を見ながら染めていきます。

下地の色がここで決まります。そのあと仕上げの段階で様々な方法で色と風合いが生まれます。

季節や環境に左右されやすいことも染色の特徴ですが、化粧のように顔料をべたっと塗るのではなく、元々の革の上質な質感を残した革らしい革に仕上げるために染色という方法をとっています。

人工的な方法で個体差がないものにするのではなく、自然な風合い優先した上で品質の高い革を作っています。

時期によって色味が違うことも1つの味として楽しんでいただければと思います。

クアトロガッツの革の旅
「栃木レザーができるまでLEATHER TRIP IN TOCHIGI LEATHER」