X’masの小さいふ「聖なる夜」ができるまで 【前篇】
革屋さんのMさんが来た
「こんにちわー」
秋のはじめ頃、革屋さんのMさんが革を届けにやってきました。
Mさんの革屋さんは柄や型押しがほどされた面白い革を中心にあつかっていて、イタリアの展示会から日本の革まで幅広く紹介してくれます。
今回Mさんが持ってきた中にあったのがこの革。
星が弾けて踊っているようなデザインで
華やかだけど落ち着きのある革。
マットな部分にはストライプの型押しが入っていて星の輝きを際立たせています。
「クリスマスっぽいね」
盛り上がるスタッフ。
「よし!これでクリスマスの小さいふをつくろう!」
こうしてクリスマス限定の小さいふの製作に早速取り掛かることになりました。
革をみる 製作担当矢田
さっそく革をひらくと
飛びだしてくる星たち
戸惑いをかくせない矢田
革の張り、素材感を確かめる。
何が見えるかな
突然 革を筒状にして覗き込む。
筒の中には、雪深い森の中をクリスマスプレゼントを運ぶネコとネズミのサンタの姿が。
「クリスマスも近いってことか。」
「みんなクリスマスを楽しみにしているに違いない。」
もう一度のぞいてみると
見えたのは昨年の大忙しのクリスマス前の工房でスタッフを盛り上げようとトナカイの格好をした時の自分の姿だったのであった。
アメリカのあるジャーナリストは語ります。
「人には3段階あります」
「サンタを信じている時、サンタを信じない時、自分がサンタな時です。」
クアトロガッツの工房にはトナカイもサンタもいるのです。