デニ・ムクウェゲさんがコンゴ民主共和国大統領選挙に立候補

ノーベル平和賞受賞者で医師のデニ・ムクウェゲさんが今年12月にコンゴ民主共和国で行われている大統領選挙に立候補しました。

コンゴ民主共和国では武装勢力による紛争が続いており、第二次世界大戦後、最大となる600万人以上の犠牲者を出し、悪徳な暴力と性暴力が横行していますがニュースで取り上げられることはほとんどありません。

ムクウェゲ医師はコンゴ民主共和国東部で病院を設立し、長年にわたって性暴力を受けた人々の治療に当たり、2018年にノーベル平和賞を受賞しました。詳しくはドキュメンタリー映画『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』『女を修理する男』をご覧ください。

 

明日じゃなくて今日!

ムクウェゲ医師は「戦争に終結を、飢えに終結を、悪徳に終結を、明日じゃなくて今日!」とスローガンをに掲げ、大統領選挙の出馬表明演説で「私の動機は権力の誘惑ではなく、祖国の救済です。私は私たちの国を救い上げ、 人々の尊厳を回復することを目指しています。」と自らの決意を述べて行動を呼びかけました。

デニ・ムクウェゲ医師 大統領選挙出馬表明演説

民衆のために立ち上がったムクウェゲ医師のようなクリーンなリーダーは、悪徳に加担している側、権力や既得権益を利用したい側からすれば邪魔な存在になります。そのためムクウェゲ医師は悪質なデマや中傷の標的とされ、命が狙われてもおかしくはない状況の中で活動を行っています。国際的な知名度の高いムクウェゲ医師がどこまで支持を伸ばすのか注目されています。


アパルトヘイトとアート

南アフリカの黒人への人種差別を正当化する政策「アパルトヘイト」の廃止も、国際ニュースで多くの人に知られることとなったことからその機運が高まりました。

アメリカやイギリスを中心とした著名なアーティストによる反アパルトヘイトを訴える楽曲やプロジェクト「サンシティ」、クイーンで知られる「ライブエイド」などのチャリティーコンサート、ネルソンマンデラの映画が世界中で放映されることによって、反アパルトヘイト運動を首謀したとして27年間の獄中にいたネルソンマンデラが解放され1991年にアパルトヘイトを廃止し、その後大統領となるという奇跡的な出来事が起こります。

小さいふ。南アフリカモデル「AMANDRA」のページでネルソンマンデラにについて紹介しています。

真面目で善良な人が報われる世の中を創るためには、目の前の自分のことをしているだけでは実現することはできません。ムクウェゲ医師は自らの姿で模範を示されています。


コンゴと紛争鉱物

コンゴ国内では25年もの間、輸出資源となっている鉱物を資金源として国内外の武装勢力や軍隊による紛争が続いています。

紛争鉱物と呼ばれる鉱物はグローバル経済と相互関係にあるため日本の私たちとも無縁ではないのです。実はその鉱物は私たちにも身近な携帯電話やパソコンなど、多様な製品の中にも使われています。

紛争鉱物は武装勢力の資金源となり市民の略奪や虐殺、性暴力などの深刻な人権侵害を生み出し、大きな問題となっています。そのため、紛争の資金源となった鉱物を使用しないための取り組みが世界中に広まっています。

小さいふ。AFRICAN MASK

小さいふ。AFRICAN MASKはデザインテーマがアフリカの仮面がモチーフになっています。クアトロガッツにはアフリカの芸術や音楽が好きなスタッフが多くいます。ファッションと紳士的振る舞いで平和を表現する人々「サプール」を知り、そこからムクウェゲ医師について知ることでコンゴの現状を知りました。ムクウェゲ医師はこう言っています。

見て見ぬふりをすることはしないでください。
行動するというのは、無関心でいるのを拒否することなのです。
無関心に対する闘いこそが求められています。

(デニ・ムクウェゲ)

自分たちにできることはコンゴの現状を少しでも知ってもらうことですが、「小さいふ。AFRICAN MASK」の売上の10%は特定非営利活動法人RITA-Congoを通じてムクウェゲ医師が運営するパンジ病院に寄付され、被害にあった女性の治療や支援のために使われます。

RITA-Congoは映画「女を修理する男」の日本語字幕を監修して上映活動をしたり、ムクウェゲ医師の要望により中古の救急車をパンジ病院に寄贈するなど様々な支援をしています。今回の寄付も無償でサポートしていただきます。

このコラボを通じてアフリカのアートの魅力を楽しむとともに、コンゴの問題について少しでも関心を持つきっかけなれば幸いです。



「小さいふ。AFRICAN MASK コンゴ」
アフリカの日記念第3弾!!はコンゴ民主共和国