20歳の頃、靴が創りたかった私はイタリアにいきました。
滞在中、色々な靴屋を回ったり、実際に作ってる所を見せてもらったりしたけど、靴をつくるには力がいるし主に男のお仕事。

女の人が一人もいなかったことに少々おじけ付き、そのまま半年の滞在を終えようとしていました。

もうあと1週間くらいしかないって時に、ベネチアにあるローランドセガリンさんという当時でもかなりおじいさんが営む有名な靴屋さんで話をさせてもらう機会があって、「私も靴が創りたいけど、女でも出来ますか?」と聞くと、「できるとも!情熱があれば何だってできるよ。」と優しく言ってくれました。

この言葉だけでも私はイタリアに行ってよかったと思えた一言でした。

今は靴はもう創ってませんが、その後日本で学んだ靴の技術とを生かしながら現在のお仕事をするに至りましたが、心の火が下火になっている時にこのローランドさんの言葉を思い出して、また心に情熱の火を灯して前に進んでいます。

ローランドさんとは多くは語っていません。(そんなに喋れる語学力もなかったですし(笑))でも、たった一言がこんなに心に残るものなんだと20年経った今でも思えるんですから、ローランドさんの『情熱』は計り知れません。

当時でもかなりおじいちゃんだったので今はどうしてるかな?と、その後のローランドさんについて調べたところ、2014年にパーキンソン病で亡くなっていることがわかりました。

しかし驚いたことに、ローランドさん亡き後お店の後を継ぐのが靴デザイナーのダニエラさんと言う女性なんです!!

情熱があればなんだって出来る!

あのローランドさんの言葉が現実になってる!

ローランドさんが亡くなっていたことは残念ですが、お店がまだ存在していた事と、それが女性だと言うことに驚きと嬉しさがこみ上げました。

この余韻にはしばらく浸りたいと思います♨️

とかく何かをやり遂げるにはこの『情熱』とやらは絶対必要不可欠という事ですね🌹