ハシモト会長って誰?
これから日曜日の夜21時より『わかる。ハシモト会長かく語りき』の連載がはじまります。
「ハシモト会長って誰?」
ほとんどの人がそう思うに違いありません。革業界にたずさわる方をのぞいては。
ハシモト会長はクアトロガッツに”本物の革”とはなんぞやということ教えていただいた方で、現在は創業された大阪の皮革メーカーの会長をされています。
長年革に関わり、クアトロガッツでも使用している日本でも有名な革のタンナー「栃木レザー」の製法の考案、再建のバックアップをはじめ、革の素材から製品まで革業界の発展に貢献してこられた会長は業界では知る人ぞ知る存在なのです。
80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪人ならではの人情あふれる人柄。
そんな会長自身の語る生い立ちと若き日、そして周囲の人達の証言で紡がれた珠玉の言葉を噛み締めていただければと思い連載を思いつきました。
おもろいやないか
橋本会長とクアトロガッツ中辻大也の初めの会話はこんな感じだったそうです。
「おまえなにしてんねん」
「革製品をつくって道で売ってるんです」
「おもろいやないか」
当時道売りの兄ちゃんだった男に「おもろいやないか」という会長。
そこに会長ならではの独特の視点があることは連載を読んでいただければお分かりいただけると思います。
連載につきましてクアトロガッツ中辻大也よりコメントをもらいましたのでご紹介させていただきます。
橋本会長との出会い
クアトロガッツ 中辻大也
出会いはまだ、駆け出しのころ
道で売ったり、イベントを回ったり
もちろん、お金もない
取引先もない、仕入れ先もない。
先立つものもないわけで、、、革を買えるわけでもなく、どこの革屋さんにいっても時間をかけて、じっくり選んで数枚購入する。(今思えば迷惑な話です)そんな感じで革を買いに行っていた。
そんな中、橋本産業さんに革の仕入れにいった。
初めて行って担当してくれたのが、白髪のおじいちゃん。
それが橋本会長でした。
どこか威厳のあるおじいちゃん
いつものように、革を吟味し、傷の少ないもの、しわの少ないものを探す私
なかなかないなぁ。
「もっときれいなん、傷のない革ないですか??」という僕の言葉に。
「傷があるのが本物の革の証拠や。お前みたいなやつには売らん!」と会長がいきなり一喝。
そこから「革っちゅうもんはなぁ。」と、革にまつわる講義が始まり、講義は、商売とは、人間とは、人生とは、気が付いたら2時間を悠に超えていた。
当時の僕は、皮革業界について右も左もわからない素人でしたが、、、なんかわからへんけど、この威厳のあるおじいちゃんの言うてることには、説得力というか、熱というか、確信がある。よくわからへんけど、信じてみよう。
そんな気持ちになったことを今でも鮮明に覚えています。
革屋さんではじまった人生談義
今、振り返ると、僕は駆け出しの素人同然の未来があるかないかもわからん20代そこそこのどこの誰かもわからない兄ちゃんに、皮革業界のドンといっても過言ではない、橋本会長は、2時間以上も時間をかけて個人的に講義をしてくれた。
あとあとどんどん紐解かれていく橋本会長の凄さ、、、見識、哲学。
いつからか、僕は会長のことを勝手に「師匠」とおもうようになっていた。
会長との出会いがなければ、今の僕たちはなかったとも思います。
数年前、会長から「わかる」という本をいただいた。
会長のことが「わかる」本。本屋で買えない本です。
モノづくりを志す、同世代の仲間、これからモノづくりを志す未来の仲間とも是非共有したいと、会長に話したところ。
「好きにやれや」
と、、、2秒で快諾していただきました。
毎週日曜日に連載してまいります。
日曜日の夜21時『わかる。ハシモト会長かく語りき』の連載がスタート。
お楽しみに!
この連載について
「革っちゅうもんはなぁ、、、。」本物の革とは、商売とは、人間とは?
クアトロガッツを始めた頃に革屋さんではじまった人生談義。
それがハシモト会長との出会い。
80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪ならではの人情味あふれる人柄。
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」(『わかる』ハシモト会長かく語りき 第7話「表の人生やろうや」より)
会長自身の語る生い立ちと若き日、そして周囲の人達の証言で紡がれた珠玉の言葉を噛み締めていただければと思います。
毎週日曜日の夜21時に連載中。