クアトロガッツの革の旅「栃木レザーができるまで LEATHER TRIP IN TOCHIGI LEATHER」(6)

長時間タンニンの茶色い樹液に浸して鞣された革は、水で再度洗浄されます。

水分を含んだずっしりと重い皮を二人組で持ち上げてサミングマシーンに通して水を絞り、息を合わせて振り子の原理で革を勢いよく積み上げていきます。

革を鞣す工程は沢山の水を使います。

次の工程に進むためにこうした、水分を絞る機械を通したり、天井から吊るして自然乾燥したりと、革を乾燥させる工程が合間にはさまれます。

柔らかさとつや

タイコに革と油を入れて一緒に回します。

これは革に柔らかさとつやを与えるために革に油入れる加脂の工程です。

こうしたひと手間が鞣し工程では欠かせません

タイコの中に体を入れ込んで革を引っ張り出します。

油分を含んだ皮を一枚一枚広げて積んでいくのは四人がかりの仕事です。

この工程でいわゆる革の匂いもついてきます。

「ドラムの中に皮を入れて油を入れます。油にも様々な種類がありますが、栃木レザーでは魚の油である魚油と植物油を混ぜたものを入れます。」

タンナーの代表的な機械、”ドラム”又は”タイコ”と呼ばれる機械。
木製を使用しているわが社。老朽化で木がボロボロになり、革に木屑が着いたり、革にキズをつけたりしてしまうため新しいモノを調達。今日から組立てが開始です。
素上げ革に拘る栃木レザーとしては、人工的なキズは可能な限りなくしたいんです。日々の機械のメンテナンスも大切な仕事です。」

クアトロガッツの革の旅
「栃木レザーができるまでLEATHER TRIP IN TOCHIGI LEATHER」