クアトロガッツのちょっと賢い革の話 16話 『染色と革』
塗料には「顔料」と「染料」があります。
革の色をつける場合にもその二つの方法が使われます。
染料は草木染めや藍染めなどに使う液体のように名前のとおり細かな繊維まで浸透し染め上げることで着色します。
クアトロガッツで使用している栃木レザーはタンナー(革の工場)でフルベジタブルタンニング鞣し(植物性タンニン鞣し)の後に染料によって色を染めています。
「染料」は字の如く染めることで色をつけます。
水などに溶けるので繊維に染み込み色が染まるので、革の表面の風合いを残したまま透明感のある仕上がりになります。
経年変化(エイジング)もしやすくなります。
デリケートな革なのでお手入れも必要です。
水に弱いので、濡れた場合は布などで吸い取って乾かすことをおすすめします。
また長時間直射日光に当てると色が褪せることがあるのでご注意下さい。
でもそういった色あせも含めた変化が革の風合いとなるともいえます。
革は油分が大切なので時々オイルで磨いていただければ奇麗な光沢が保てます。
現存する世界最古の染料は藍で、エジプトのピラミッドから発見されたミイラを包む布が4千年前の最古のものだといわれてます。
日本でも、1千年以上経ったものが、今でも多く保存されているそうです。
日本の最古の藍染は、奈良の法隆寺、正倉院に残っているもので
中国から入ってきたのものではないかと言われています。